**1998年10月**

<<<T88(パラオ)>>>

T88(パラオ)
            JH0XUP/松川郁雄


 昨年のCQ World Wide DX Contest Phoneに、PalauからT88X(M/M)で参加する
機会を得ました。その時の話を紹介します。

1、出発まで
 1998年のWW-Phoneは、JH3TXR山本さんを中心に、K8AQM Tedさんのところ、
その後TedさんがFP(St.Pierre)に行く計画を持ちかけるなど、いろいろ話があ
ったのですが、結局いずれも実行が困難になりました。そんなときに、JA6VZB
森山さんがT88XでPalauからWW-Phoneに参加すると、Contest-ML(JE1CKA主催)
でアナウンスしていらしたので、思い切って参加したい旨E-mailを送り、OKと
なりました。JA6VZBとは、JI3DLI藤原さんとPalauから運用したとき(1998年の
正月休み)にお会いしており、一応は面識がありました。非常にタフな方だっ
た印象がありました。
 メンバは東京、愛知、九州各地に分かれており、当日まではE-mail(ML)で、
打ち合わせが進んでいきました。参加メンバは次のとおりです。
 JA6VZB/AH0T/T88JA 森山さん  JA1WSX/KH0Y/T88HI 井出さん
 JF1MIA/KH0A    菅原さん  JE2PCY/AC6TN    山田さん
 JR6IQI/NH2X/T88KT 近藤さん  JQ6GDP/NH0C/T88YL 吉村さん(当時)
 そして、私 JH0XUP/AA8VJ/T88UP 松川
結局は仕事の都合で参加されなかったのですが、JS1INN/T88AU小田さんには、
お世話になりました。彼は昔、JA1YXPから内外のコンテストにバリバリ活躍
していた人です。彼は1998年夏、Palauに開局したEco Paradise FM(87.9MHz)
の技術支援のために、何度も往復されており、その間にアマチュア無線の機
材も、VIP HotelのT88GN Gorgeさんのところへ運び込んでいました。そのい
くつかをお借りすることができましたので、今回持ち込む荷物を減らすこと
ができました。
 なおPalauですが、FCCのルールをベースに運用されていますので、ゲスト
OPが可能です。このためT88X運用した何人かは、T8のライセンスを申請して
いません。なお、T88のライセンスはJAの免許(英文証明)を元に申請できます。
私は英文証明の手間を省くため、AA8VJをベースにしています。JI3DLIのホー
ムページに詳しく載っていますので、そちらをご覧ください。
 飛行機チケットの手配は、各自で行うことになりました。私は正月にもお
世話になった(このときはJI3DLIが、みんなやってくれたのですが)、PIA
Japanに頼みました。ここはあまり安くはないのですが、割合早い時期に予約
可否の返事をくれますので安心です。(良心的)こちらもE-mailでOKでした。
参考までにPIA Japanの連絡先を紹介します。担当は伊藤さんで、
TEL:03-3361-7782/FAX:03-3368-5579/E-mail:piajapan@pep.ne.jpです。
 参加人数が少なかったのですが、結局、Multi OP/Multi TXで参加すること
になりました。すでにOceaniaではAH2R(Guam-JI3ERV他)、KH7R(Hawaii)が参
加することが分っており、これらのSuper Stationsにどこまで迫れるかが、
我々の目標になりました。

2、設備と場所について
 以前より、JA6VZBはContest Station(T88X)を建設する目的で、アンテナ、
ルーフタワー、リニアアンプなどの機材を、Palauへ行くたびに少しずつ持ち
込んでいました。アンテナは21MHz以外のモノバンダが揃っていました。これ
らは以前、JF6BCC/T88YI今石さんの家に保管されていたのですが、氏のPIA退
職、帰国にともない、1998 WPX-CWのときに一時置きということで、New Koror
Hotelへ移されていました。この他に、JS1INNが保有する機材(VIP Hotelに保
管)も借用しています。なお、FT-1000MP 1セットはYAESU WDXCより借用してい
ます。設備は以下のとおりです。
 75m TS-850S +JRL-2000F+ZR
 40m IC-756 +TL922  +2ele ZR
 20m FT-1000MP+VL-1000 +3ele Yagi 8mH (ルーフタワーの高さ)
 15m FT-1000MP+JRL-2000F+4ele Yagi 4.5mH
 10m TS-850S +HL-1KFX +5ele Yagi 4.5mH
 予備 TS-690D、TS-50S、FL-2100B
ZRは馴染みがないかもしれませんが、DPの端部を四角形にループさせて、それ
を垂直に設置したものです。1997 WW Phoneの6Y4Aで、一躍有名になったアン
テナです。海辺に建てると威力を発揮するとされていますが、今回は屋上です。
 場所の話が後になりましたが、New Koror Hotelのいつもの部屋×2です。
1993年のKC6IJ,IL,LI,TZ,UP、および1997〜8年のT88DX,UPを運用した場所です。
それまでのT88X,JAもここからでしたので、ご存知の方が多いと思います。残
念ながら、向かいに巨大なOutrigger Hotelができたため、Eu方向をブロック
されてしまい、良いロケーションとは言えなくなりました。JA、W方向は問題
ありません。
 今回はコンピュータロギングとして、CT Ver.9をネットワークを組んで使用
しました。このため、予備を含めて6台のBook型PCを持ち込んでいます。ネット
ワーク動作確認のため、JA6VZB、JE2PCY両氏は出発までに、かなり苦労されて
いました。(私は、そのやり取りをMLで眺めていただけです)ネットワークに関
しては、小さいトラブルはあったものの、致命的なトラブルはありませんでし
た。停電で14MHzのログを立ち上げ直したのが、最大のトラブルでした。これ
は仕方がないですよね。また、当初はTS-50SとTNCを、500m位離れたVIP Hotel
に設置して、JAのPacket Cluster(JA1BRK 10MHz)とリンクさせる予定でしたが、
メインののセットアップに手間取り、時間がなくなったため諦めました。

3、10月22日(木)
 結局、私は有給休暇を土日の前後に2日ずつ付け、22日(木)に出発しました。
当初、JE2PCYを除く6人がこの日に出発する予定でしたが、JR6IQI、JQ6GDPは
福岡-Guamのチケットが取れなかったため、23日(金)出発になりました。この
日は、成田からJA1WSX、JF1MIAが、福岡からJA6VZBと私が出発、Guamで落ち合
いました。当初、荷物を分散させる予定でしたが、4人では限界があり、結局
最年長のJA1WSXが一人苦労することになりました。良くあれだけのものを成田
まで運んだもの…と感心するほどの荷物を持ってこられました。当然、飛行機
の超過料金は取られたそうですが。ところで、なぜこの日の福岡-Guamが満席
だったのか…某M社の社員旅行と重なったためでした。
 現地時間(=JST)の20時過ぎ、無事Palauへ到着しました。さて、今回我々は
大量の荷物を持ち込んでいます。しかも段ボール箱で。Palauの税関はそんな
に厳しくはないのですが、段ボール箱に入った品物だけは念入りにチェックさ
れます。最悪、税関預かり、翌日税金を払って持ち出すことも覚悟していたの
ですが…フリーパスで通りました。実は、JS1INNからFM局で使う機材を預かっ
ていたため、Eco Paradise FMの職員の方が迎えに来てくれていたのです。で、
FM局の機材ということで全部通関してしまいました。(全ての段ボール箱に、
某FM民放名が書き込まれていたのは、言うまでもありません)感動ものの待遇
でした。Eco Paradise FMには感謝です。
 空港からNew Koror Hotelまでは、車で30分くらいです。宿泊は現地のPIAを
通じて頼んでいましたので、迎えの車が来ていました。以前でしたらJF6BCCが
迎えに来てくれるところでしたが、残念ながら氏は5月でPIAを退職、帰国され
ており、今回はスタイルの良い若い女の人でした。異国で一人、がんばってい
る日本人女性もいるのですね。Palauに来て、もう2年くらいになるそうです。
(本業はレストラン勤務だそうです)
 K-Bブリッジの代わりの仮設橋を渡り、現地時間(JSTと同じ)の21時前に懐か
しの(?)New Koror Hotelに到着しました。部屋はいつもと同じ、奥の棟、3F手
前の2部屋です。早速、荷物を開封して、中身をチェック。持ち込んだローテ
ータの配線をして、日付が変わった頃に眠りにつきました。ちなみに、例の
Outriggerですが、ざっと見たところ2部屋くらいしか明かりが灯いていません
でした。(大丈夫なのかな)

4、10月23日(金)
 朝からアンテナ建設です。まず、New Koror Hotelに預けていたアンテナ、
ルーフタワー、リニアアンプなどを取り出します。秋の涼しい環境から行った
我々には、常夏の国の暑さはこたえました。特に湿度が高くて苦労しました。
VIP Hotelにあった機材も運び込んで作業を続けますが、能率が上がりません。
予定では14〜28MHzを建設し終えるはずだったのですが、結局21MHzを上げたと
ころで日没となり、作業を中断しました。14、28MHzのルーフタワーは建って
いるものの、コンテスト開始に間に合うか心配です。もともと6人で作業する
はずが4人でやっているのですから、このような事態になるのも仕方がなかっ たのですが。
 ところで、ケーブルを引き込もうとして、窓が一枚もののはめ込みガラスに
代わっていることに気が付き、慌てました。昔は、5cm幅のガラスが斜めにな
って、ブラインドのように隙間ができるタイプで、自由にケーブルが引き込め
たのですが。トイレの窓が昔のままだったので、結局そこから引き込むことに
しました。おかげでトイレのドアは、少し開いたままになりました。実はNew
Koror Hotel、10ヶ月前とずいぶん変わっていました。以前、母屋の上の方は
荒れたい放題だったのですが、今はきちんと整備されており、Outriggerの職
員寮になっていました。それに合わせて、我々が泊まった奥の棟も、扉や窓が
新しくなっていました。(それで、困ったのですが)OutriggerとNew Koror
Hotel、客層が異なるので上手く共存しているようです。なお、エアコンは昔
のまま(あまり効かない)でした。
 夜は、昼のフィリピン料理に懲りた(?)某氏のたっての希望で日本食となり、
日本人老夫婦が経営する"スターライト"に行きました。歩いて10分位のところ
です。メニューにあった"カツどんのわかれ"を、何が出てくるのか楽しみに頼
んだのですが、カツとご飯が別々になったものでした。良いお値段でしたが、
美味しかったです。JA6VZBはここの顔なじみらしく、懐かしそうにご夫妻と話
されていました。
 夜もふけてJR6IQI、JQ6GDP、JE2PCYが到着しました。JA6VZB、JE2PCYはネッ
トワークを中心に、他は無線機を中心に室内のセットアップを開始しました。
現地に残してあったJS1INNのTS-850S、受信部の基板が傷んでおり、交換しな
ければならなかったのですが、ここで大チョンボ。何と、誰一人プラスドライ
バーを持ってきていなかったのでした。仕方がないので、22時過ぎだったにも
かかわらずVIP Hotelへ行き、オーナーのT88GNからお借りしました。室内のセ
ットアップがほぼ終了した頃、JA1WSX他2名はVIP Hotelへ、残りの4人はその
まま眠りにつきました。なお、今日から奥の1部屋を追加しました。

5、10月24日(土)〜25日(日) WW Phone
 いよいよWW Phone当日。夜明け前から作業を始めて、夜明けとともに14MHz
からアンテナ上げです。JR6IQIと私が8mHのルーフタワーに登ったのですが、
さすがに高く、アンテナの引き上げには苦労しました。
その後、28MHz 5eleを上げ、無線機とリニアアンプの最終確認。コンテスト開
始1時間前にようやく準備が整いました。14、21MHzを左側の部屋へ、その他を
右側の部屋にセットしました。
 さて、私ですが、最初からOPする予定ではなかったので、今のうちにしっか
り食べておこうと思い、JF1MIA、JE2PCYとともに、Outriggerへ朝食をとりに
行きました。その後、昼用のパンや飲み物の買い出しを終えて、開始5分位前
に戻ると、突然JA1WSXから28MHzのマイクを渡され、そのまま本番突入となり
ました。コンデションはまあまあで、WとJAからそこそこ呼ばれます。久しぶ
りのOPでしたが、10分もすると調子が出てきて、お猿さんのように捌きまくり
ました。スムーズな操作ができるか心配だったCTも、その頃には何とか問題な
く使えるようになっていました。ネットワークでCTがリンクされているため、
他のバンド状況もすぐ分り、結構楽しめました。その後交代するまで、14、21
MHzを抑えて28MHzのQSO数がトップ、なんとか面目を保ちました。
 本来ならばOP不足が予想されるため、きちんとローテーションを計画するべ
きだったのですが、混成部隊ということもあり、OPの自主性に任された運用に
なりました。これが原因で、夜間のOP不足停波、マルチ探しとランニングの配
分の悪さなどが生じてしまいました。次回の反省点です。
 この間もリーダのJA6VZBは黙々と3.5、7MHzのZRを建設していました。頭が
下がります。また、Kororの市街を知っている私は、日中は食料品の買い出し
など、バックアップにまわりました。
 夜になって3.5、7MHzも加わり、OPはフル稼動です。アンテナ建設も含めて、
7人でM/Mというのは、やはりキツイですね。炎天下のアンテナ建設作業で、体
力を使っているので、その後のOPは堪えます。結局、深夜になって停波してし
まったバンドも出てしまいました。また3.5MHzのZRが上手く動かず、かっ飛ば
すAH2Rの様子を指を加えて聞いていることになりました。28MHzは期待したEu
がさっぱりでした。
 私は、日が暮れてから21MHzで快調にEuを捌いていました。が、突然リニア
アンプ(JRL-2000F)が調子が悪くなり、スプリアスをばら撒くようになったた
め、その後はベアフットでマルチ探しとなりました。ですが、ベアフットでは
なかなかパイルを突き破れませんでした。リニアアンプですが、MOS-FETをぶ
っ飛ばしたのではないかと心配しましたが、翌朝には復活しました。でも、そ
の時は心配だったので、深夜2時くらいに一人で、予備のFL-2100Bを100Vから
117Vへ配線し直しました。
 そして、夜が明けて2日めの朝もちゃっかり28MHzでW相手です。もっとも、
その後は食料の買い出しと、JA6VZBの3.5MHz ZR再調整のお手伝いをしていま
した。日中はみんなそろっているので、OPは遠慮していました。買い出しで
すが、New Koror Hotelの下はもちろん、アサヌマやWCTCへも行きました。ア
サヌマには、少し高いのですが六条麦茶が売っており、これが好評でした。
暑さのためか、飲み物はすぐなくなり、その度に買い出しです。コンテスト
中のアルコールは一応禁止でしたが、何せ私を始めとして好きな人が多かっ
たので、こっそり(?)と冷蔵庫に混ざっていました。某氏曰く「バドライトは
ビールではない」。なおWCTCショッピングセンタですが、広く綺麗になりま
した。やっぱり、少しづつ変わっているのですね。売り場が10ヶ月前とガラ
リと変わっていたため、パンを見つけられずに、店員さんに聞いてようやく
購入することができました。最近、私が持ち歩いている(会社へもこれで行っ
ている)布バックは、ここの2Fで買いました。工業製品は全て輸入品ですので、
価格は少し高めです。
 28MHzでJF1MIAがOPしていると、彼の友人から厳しいコメント。AH2Rは59+
で、T88Xは55〜57とのこと。やはり、距離が問題でしょうか。1ホップは確実
に違いますから。OPの力も違うって…それは言わないでください。この時点
で実際に、かなりQSO数に差が出ている模様でした。それでも、日中はピンク
の秘密兵器(JQ6GDP)が、JAのおじさま方に熱いラブコールを送ったのでした。
 ところで、T88というプリフィックスがPalauだと浸透していないためか、
どこの国かとしょっちゅう聞かれて閉口しました。KC6から変更されて、もう
4年以上経つのですが。あとは、QSLマネージャーを尋ねられるのも、ペース
良く捌いているときは困りモノです。これだけ派手にやっているのですから、
QSLマネージャーは必ず発表するのは、分りきっていると思うのですが。最近
私はQSLカードに興味が薄いため、特にこう感じたのかも知れません。
 さて、夕方になりローバンドでW、ハイバンドでEuを捌く絶好の時間に、突
然全てが停止しました。停電です。現地の人の話によれば、Outriggerができ
てから、しばしば起るとのこと。日曜のゴールデンタイムですし、許容量を
オーバーしたのでしょうか。電気が来なければ、我々はお手上げです。ふと、
表を見ると、一度暗くなったはずのOutriggerが、こうこうと光り輝いている
ではないですか。なんと、彼らは自家発電設備を持っているそうです。我々
といえばなす術もなく、ホテルの人から貰ったロウソクの灯りを頼りに、輝
くOutriggerを眺めながら、雑談にふけっていたのでした。AH2Rと思った以上
に差がついたのは、これが原因…と言うことにしておいてください。結局、
50分くらい停まっていました。
 電気が復活した後、21MHzのマイクを渡されました。Euがオープンしている
のですが、完全に出遅れており良い周波数が確保できません。しばらく探し
たのですが、21.330MHz以下には空きがないので、少々高めでしたが21.380
MHz付近に陣取って、CQを出し始めました。意図としては、Packet Clusterに
載るだろうし、そうなれば周波数は関係ないというところです。実際に
5N0/OK1AUT、A61ACなども近くにいました。また、5X1Zにいたっては21.430
MHz辺りでパイルを捌いていましたから。10年前と大きく異なるところですね。
それにしてもパイルアップになると、Euは言うことを聞きません。なかなか
ペースが上がらず、またQSL INFO.をしつこく聞いてくるのには、閉口しまし
た。疲れたので、1時間半やってJR6IQIに交代してもらいました。1時間半で
100QSOs位だったでしょうか。2日めとはいえ、お話にならないレベルです。
 深夜になり、気が付けばOPしているのはJA6VZB(7MHz)と私(14MHz)だけ。み
なさん疲れきっていたのですね。14MHzはEuに混じって、LPでWの東海岸が聞
こえ始めていたのですが、ここでまた停電。今度は一人暗い部屋で復帰を待
っていたのですが、何もすることがないもので、気が付くと2時間ほど寝てし
まいました。気が付いた(!)後、慌てて21MHzのLPでカリブのNewマルチを探し
た後、ちゃっかりものの私は、またしても28MHzを陣取り、終了までWを捌き
続けました。私は21、28MHzが大好きなので、満足しました。そして、26日
9時、WW Phoneが終了しました。

6、10月26日(月)
 コンテスト終了後、ようやく7人そろって集合写真を撮りました。RIGを借
りたYAESUに敬意を表して、WDXCのTシャツを着ています。
 その後、急いで撤収作業を開始しました。苦労して上げたアンテナも、撤
収は簡単なものです。人数が多かったからかもしれません。
 昼になり、JA1WSXが約束していた、VIP HotelオーナーT88GNとの会食です。
氏は昔、通産大臣を勤めていたこともあります。アマチュア無線でも非常に
アクティブな方で、VIP Hotelにシャックがあります。FT-847ベアフットで
運用されていましたが、今後はTS-850S+JRL-2000Fを使用されるようですので、
強力な電波が聞こえているものと思われます。VIP Hotel 2Fの韓国料理レス
トランで食事をいただきました。1日ぶりのまともな食事です。T88GNにいろ
いろお話を聞くことができました。が、実は私は疲れが出て、ボーとした頭
で聞いていましたので、思い出すことができません。たしか、米軍が建てた
アンテナタワーの話とかしていたと思います。食事はバイキング方式で、い
ろいろいただくことができました。
 その後、再びNew Koror Hotelに戻って(両者の間ですが、歩いて15分弱で
す)撤収作業の続き。今回、残していく機材は、Eco Paradise FMの送信所倉
庫に預かってもらうことになりました。ここでも、同局の職員の方に助けて
もらい、感謝、感謝です。そして、残りの荷物をパッケージした後、14MHz
で使ったルーフタワーを1段抜いて6mHにして、VIP Hotel屋上に建設、寄贈
しました。天気が悪かったのですが、何とか作業を済ますことができました。
 夜は某氏のお気に入りの"スターライト"で食事をして、全日程を終了しま
した。ここでは、ゆっくりビールを飲むことができました。Palauを発つの
は深夜ですので迎えが来るまで仮眠です。そして、New Koror Hotelを後に
しました。

7、10月27日(火)…帰国
 Guamで、成田、名古屋、福岡行きへ分かれた後、免税店で土産を買って、
ファーストフードで軽食を摂って…福岡行きの機上の人となりました。飛行
機の中では、疲れていたためか渡された手ふきを持ったまま寝てしまい、あ
やうく機内食を食べ損ねるところでした。(結局、しっかり食べました)
 10時過ぎ、無事に福岡空港着。解散しました。

T88Xの結果です。(最終結果ではありません)
CQ WORLD WIDE DX CONTEST  -- 1998
Call: T88X Country: Palau
Mode: SSB Category: Multi Multi
Zone: 27

BAND QSO QSO PTS PTS/QSO ZONES COUNTRIES
160 2 1 0.50 1 2
80 192 541 2.82 13 24
40 870 2559 2.94 26 37
20 2478 7205 2.91 35 120
15 2533 7406 2.92 38 104
10 2285 6750 2.95 35 70
Totals 8360 24462 2.93 148 357
=> 12,353,310



KH7R、AH2Rには大差を付けられたようですが、PalauのM/Mレコードは間違い
ありません(笑)。7人でM/Mは少し強引すぎたのかもしれないですね。

今回、T88Xに参加させていただいて、とても勉強になりました。この経験を
活かして、できるなら今年もT88Xに参加したいと思います。なお、JA6VZBは
WW-CWにもPalauへ渡り、T88JAでS/Mに参加されていました。タフですね。

今回、T88Xを探して交信いただき、ありがとうございました。

文責:JH0XUP/AA8VJ 松川 郁雄


(この記事は1999年2月京都クラブ会報No.341に掲載されたものです。)


==写真集==
t88x-all.jpg (66127 バイト)
コンテスト終了後、全員で撮ったもの  
前列左よりJR6IQI、JF1MIA、JA1WSX、JQ6GDP     
後列左よりJA6VZB、JH0XUP、JE2PCY


t88x-ant.jpg (10805 バイト)

8mHのルーフタワーに14MHz 3eleを上げている
JH0XUP。コンテスト開始1時間半前です。


t88x-01.jpg (19479 バイト)t88x-02.jpg (30547 バイト)
NKH屋上からJA方向を望む           ルーフタワーを組み立てるJA1WSX、JA6VZB

t88x-03.jpg (23234 バイト)t88x-04.jpg (21165 バイト)
ルーフタワーを組み立てるJF1MIA       VIP屋上、左T88GN用、右ゲスト用

t88x-06.jpg (17293 バイト)t88x-07.jpg (20970 バイト)
NKH No.361 きれいなった窓 ケーブルは入らない         OUTRIGGERを望む 

t88x-08.jpg (26209 バイト)t88x-09.jpg (20889 バイト)
スターライトで夕食、                 セットアップするJR6IQI、JE2PCY
左からJA1WSX、JA6VZB、JF1MIA


t88x-10.jpg (9222 バイト)t88x-12.jpg (21129 バイト)
 
NKH屋上から、夜明け             21MHz JQ6GDP、14MHz JF1MIA

t88x-13.jpg (18325 バイト)t88x-14.jpg (22180 バイト)
28MHz JA1WSX+JE2PCY          3.8MHz ZRを組み立てるJA6VZB

t88x-16.jpg (21744 バイト)t88x-17.jpg (15206 バイト)
3.8MHz JQ6GDP、7MHz JR6IQI                    7MHz 2ele ZR


t88x-22.jpg (18873 バイト)t88x-05.jpg (20620 バイト)
前左からJR6IQI、T88GN、JA1WSX、      21MHz 4eleを上げる、JA1WSX、JA6VZB
後ろJQ6GDP


t88x-11.jpg (18448 バイト)t88x-15.jpg (16708 バイト)t88x-18.jpg (13589 バイト)
28MHz 5eleを上げる、     14MHz 3ele+8mHルーフタワー      3.8MHz ZR
JA6VZB、JE2PCY

 
t88x-19.jpg (28056 バイト)t88x-20.jpg (15114 バイト)t88x-21.jpg (20358 バイト)
3.8MHz ZRを再調整する      3.8MHz ZR            21MHz 4eleとJA6VZB
JA6VZBと眺めるJA1WSX
 


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