**2000年10月**

<<<T88(パラオ、exKC6)>>>

 パラオで50MHz、BIG OPEN体験!!    T88JJ/海老原和夫

 今回のパラオからの運用について、無線以外のことも含んで全般的なことはご一緒したJR3KFX高木さんが
レポートされると思いますが、HFと50メガのCW/SSBの運用については高木さんは運用していませんので
私がレポートさせていただきます。
 今回の運用での特筆は何と言っても50メガ帯のBIG OPENでした。
 過去2回の運用でも50メガは電波を出したのですが、数十局程度の結果で終わっていました。 いままでの
運用ではQSO出来るエリアがだんだん西へ移っていく様子が体験できたのですが、今回はもう最初からJAの
全エリア、北海道から沖縄まで大袈裟に言えば皆さんの信号が全部59プラスで聞こえてくる訳です。 
 私1人対全日本の6mマンが相手になる訳ですから、これは、もう“凄い”の一言につきます。
 パラオへ到着してからしばらくは、一応、バンド・コンディションを探る意味で14メガから28メガまで
WARCバンドを含んで、まんべんなく運用してみました。
 まあ〜まあ〜、適当に全バンド開いているし28メガや24メガが特に良い様に感じたので、ひょっとしてと思い、
2日目(10月7日)の15;25JSTに50.115のCWでCQを出したところ、早速599プラスの信号でJA3EGEが
呼んできてQSO,これが今回の50メガでの最初のQSOでしたが、以降呼ばれ続けて16;33JSTのJR7AIWを
最後にこの日は約1時間の運用で93局とQSOできました。 ただ、途中でPSE SSBと打つ局が何局か
ありましたが無視してCWのみで運用しましたがSSBにしていればもう少しQSO数は伸びていたでしょう。
 翌8日も、28メガがよく開いていたので、13;44JSTにCWでCQ。 早速JA8の局が呼んできました。 
CWでやっているとやはり“PSE SSB”と打ってくるので今度は、早目に50.200のSSBにQSYしてみました。 
 CWでは想像も出来ないパイルアップが始まりました。 やはり、50メガではCWの出来ない局が多い
のでしょうか。 CWでは適当にコールサインは取れていたのですが、SSBでは「わ〜〜ん」です。 
 1文字でもコピーできたレターを指定して少しでもパイルを小さくしてなんとか、さばいていきます。 それでも
かぶせての呼び合いになってしまい、やむなくスプリット運用に切り替えました。
 これでペースが上がり大体1分間に4〜5局のペースでQSO可能となりました。
 私の方にも余裕が出てきたので、Last Letterのアルファベット指定でさばいて行きましたが、この方法は
効果がありスムースにQSOが進みました。
 HF帯なら1レターで5局くらいやってから次ぎのレターに移るのですが、コンディションの変わり易い
50メガではそうもいかず、1レター1局で進んでいきました。
 結局この日は16;11JSTまでの3時間弱で356局とQSOできました。 日曜日のお昼という絶好の
条件の時にコンディションがオープンした訳です。 これくらいやると、本当に声が枯れてきました。 HI
 滞在4日目の最終日も24メガがW−Wにオープンしていたので、14;55JSTにCWでCQを出してみたら
即応答があり、これから約2時間弱で今回はCWのみで147QSOしました。
 2時間連続で途切れることの無いパイルアップをさばいた経験は初めてだったのですが、最後の方では
パドルが思う様に握れず(つまめず)誤字の多いキーイングになってしまいました。 パドル操作に握力が
必要なことを痛感した次第です。 HI
 帰国便が午前4時なので、ホテルの送迎車が1時半頃に出てくれることになっており、中途半端に寝て
寝過ごしてもいけないし、ということでGeorgeさんの無線室から再度50メガに出てみました。
 深夜23時JSTなのでコンディションには期待してなかったのですが、これまたBIG OPENしており、
またまた大パイルアップになりました。
 今回は時間が制限されているので最初からSSBのON FREQでやりました。 
 あと片付けななどもあるので、ぎりぎりの0時10分でQRTしましたが1時間の運用で125局とQSO
できました。
 結局、50メガはパラオ滞在中、4度の運用で721QSOという結果でしたが、 ビーコンでも出して
本格的に運用すればQSO数はもっと伸びたと思います。
 これは、HF帯のどのバンドより多いQSO数です。 そして、最近パラオから運用される局が多くなっていても、
帰国してからのSASEの数からでも判断出きる様に、50メガにおいてはその需要はまだまだ有りそうです。
 50メガでは、パラオといえどもそうそうたる6mマンから呼ばれ驚きます。
 どなたかが、近い内にパラオから運用される計画をお持ちでしたら、トランシーバーの1セットは
オートIDキーヤーでビーコンが送出できる様にしておかれると50メガがおおいに楽しめるのではないでしょうか。
 今回のSSB運用で威力を発揮したのが、今年のデイトンで買ってきたHeilのヘッドセットとフットスイッチ
でした。 ログを書いたり、スプリット運用ではダイアルを廻さないといけないし、どうしても同時に両手を使います。
 今回の運用では、コンディションにも恵まれたことと土・日・祝日が入ったことなどで、IC−706MK2の
100ワット運用にもかかわらず、別表の通りの結果が得られました。
 勿論、交信局数だけが全てではありませんが、無線をすることを目的に行った訳ですから、それなりの
結果が出れば嬉しいものですし、また帰ってきてからのログ整理やカード発行も楽しいものです。
 50メガだけのレポートをしましたが、今回は28メガと24メガでのUSAのオープンもあり、EUとも適当に
QSOでき、本当に楽しく4日間を過ごすことができました。
 最後に、QSOいただいた京都クラブ関係者の皆さん、有難う御座いました。 QSLカードは会報に
同封させていただきます。
 QSOいただいた方は下記の方ですが漏れている方がおられましたらご連絡ください。

JA3AJ = 18C / 28S / 24C / 21C / 50S
JA3BAG = 21C / 28C / 24C
JA3BZC = 18C / 10C / 24C
JA3KWZ= 14C / 18C / 10C / 28C / 28S / 24C / 24S / 7C
JA3MM = 50S
JA3UWB= 28S / 21C
JH3QNH= 50S
JJ3ZZE = 50S

QSO Result

10 14 18 21 24 28 50 TOTAL
CW CW CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB
22 113 69 12 201 1 266 9 313 49 240 183 252 469 1476 723
57.1% 32.9%


周波数・モード別 
QSO Entity

Freq. 7MHz 10MHz 14MHz 18MHz 21MHz 24MHz 28MHz 50MHz PH CW MIX
Entity 7 9 13 28 29 26 16 3 10 55 56


                                                                     (おわり)


(この記事は2000年10月京都クラブ会報No.361に掲載されたものです。)


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  Last Update May 12,2000