**1992年8月**
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T3φ(西キリバス)、3D2(フィジー) >>>
恒例の夏休みツアーは、なぜかT3φを候補に挙げて計画をたて始めました。(免許が貰いやすいとの情報を
つかんでいたので・・・)ホテルは、首都タラワにある国営の高級ホテル"OTINTAAI
HOTEL"にしました。ここは以前から
無線運用の実績がある所ですが、一応無線の件は事前に了解を得ておきました。少々値段は高そうでしたが、
さすがこの辺りまで来ると旅行ガイドブックにも情報は少ないため、代案は出ませんでした。
成田発の飛行機のため、京都から成田まで車を飛ばして行きました。運転手のJH3FJG/早越さんは、前日の
仕事が忙しかったようですが、一人で車の運転を続けていました。その疲れが飛行機に乗るなり出たようで、
機内で倒れてしまいました。機内放送で「お医者様はいらっしゃいませんか?」というアナウンスが流れ、一時は
「ペディションは中止か?」と思いましたが、何とか無事に切り抜けることができました。
いつものようにペディションの特製Tシャツを着ていると、空港で声をかけられました。この人はどこかの国に
行く途中だった、T3φ政府の役人(T3φIT)でした。いつも通り、QSLカードの交換をしたことは言うまでも
ありません。ちなみに、昨秋のITU京都全権委員会議で8N3ITUのお手伝いに行った時、この人と再開する
ことができました。(世界は広いようで狭いです。)
3D2からT3φまでの飛行機には、T3φの偉いさん(と思う)が乗っていました。その人だけサービスも違うし、
降りるのも一番。また着ているものも派手で、装飾品もやたらと多い。スチュワーデスが説明に来ましたが
よく分からず、どういう人だったのか今だに謎です。
途中飛行機は、ツバルに立ち寄りました。空港(というより、単なる空き地みたいな所)の前にあった
ホテルを見て、「いつかここからも無線をしよう」と誓い合ったのでした。
T3φのホテルは、外人向けのリゾートホテルだけあってなかなかFBでした。このホテルの従業員のおじさんとも
仲良くなり、自宅にお邪魔し食事までご馳走になりました。このおじさん、大の日本びいきで、自分の子供に
"TAKASHI"という名前までつけるという徹底振りです。今回の参加者JH3FJG,JF3PLF,JH3TXRは、京都クラブの
中でよりすぐりの無線好き。当然食事なんか何でもいいと思っています。
クラッカーと賞味期限の過ぎた中国製のカップラーメン、それにビールだけで過ごしていました。そんな我々にとって、
一番のご馳走がこの食事であったし、本当の現地の生活を感じることができました。このおじさんの友達で、
CBが趣味という人の家を訪れシャックを見せてもらいました。何と3エレのトライバンダーが、細いパイプで高く上がって
ました。夜中まで無線をやっていて、家族から「うるさい!!」と言われたとかで、シャックは庭に別に建てられて
いました。世界中どこも同じようなものですね。
日本の中古車が、島内の乗合バスとして元気に走っています。バス停など無く、道で手を上げたら止まって
くれます。降りる時も、声をかければどこでも止まってくれます。細長い島のメインストリートは一本道ですので、
バスの行き先が分からなくてもOKです。
免許を発行している役所にも表敬訪問をしました。免許発行担当の役人は、T3φMT。この人、アマチュアの
会議か何かで日本に何度か来たと言っていました。(JARLの印刷物を見せてくれました。)免許発行の台帳も
見せてもらいましたが、ちよっとしたノートに手書きをしてある程度です。(だから欲しいサフィックスが自由に指定
できるのですけど。)
1週間の滞在中、3.5〜28MHz(WARC含む) SSB/CW/FM/RTTYの運用を行い、合計6,000余りのQSOとなりました。
T3φへは往復とも3D2を経由し各々1泊するので、無線ができたらラッキーと思い申請してみると、いとも簡単に
免許が下りました。無線ができるホテルの調査も大変ですので、前年、A3に行く時泊まったホテル(この時は3D2から
QRVしなかった)の横に空き地があったことを思い出し、"CATHAY
HOTEL"に決定しました。ナンディ空港から車で
30分程の所にある、ラウトカという街にあります。昨年は、旅行ガイドブックの中から単に安いということだけで
選んでいたので、最悪レンタカーでどこかに移動すればいいかと考えてました。
ホテル予約時に「アンテナを張らせて欲しい。」との連絡をしていたのにも関わらず、なかなか話しが通じません
でした。何とか説得し、空き地の木に引っかけたダイポールでの運用となりました。ホテルの廊下に同軸をはわせ、
周りの部屋からヒンシュクを買いながらのオペレート。往復合わせて3日程に、7〜28MHz(WARCを含む)
SSB/CW/FM/RTTYの
運用で、1,600局程のQSOができました。
帰りの3D2でのこと。入国時に何やら緑色の紙をくれました。「途中のツバルでコレラが発生してるとWHOが言って
いる。詳しくは分からない。」とのことで、訳の分からぬまま受け取りました。ホテル到着後、JF3PLFが辞書を
片手にゆっくりと内容を見てみると「この紙を持った者は、重大な病気の汚染区域を通過した。何か症状が
現れたらこの紙を医者に見せよ。」とあります。更に裏には「この紙を持ってきた患者がいたらWHOに届け出よ。」
とあります。この時みんな、いい加減なものばかり食べお腹をこわしていたので、本当に心配しましたが
大丈夫だったようです。ここまで来るとペディションも命がけです。
3D2では、日本からヨットで太平洋を航海中のJH2WRE夫妻とアイボールでき、停泊中のヨットを訪問しました。ヨットだと
太平洋は無線機付きで自由に廻れると聞き、誰かヨットを買わないかと思案していました。このヨットにはGPSが
登載されており、QSLカードーに書き込む3D2のグリッドロケーターを求めるのに役だちました。
T3φ/3D2用にと、一人2冊の割合で持って行ったログでは足らず、とうとう裏に記入という状態になって
いました。JF3PLFのオペレートは絶好調で、1分間に5局というハイ・ペースでQSOをこなしていました。QSLマネージャーの
JA3OIN/橋本さんは、汚いログにさぞ困ったことでしょう。
==写真集==
===ここからT30===
ホテルの庭にあげた3エレトライバンダ
T30の夕方の海
T30IL運用中 T30TX運用中
T30IG運用中 ホテル正面にて
T30IL運用中(サブ機) テレコムにて免許発給担当のT30MTとアイボール
日本軍砲台あと 街の子供とT30IL
T30TX運用中(サブ機) ホテルの従業員、Sumoaの自宅。後ろはCBのシャック。
T30IG運用中(サブ機) 街の風景
街の風景
===ここから3D2===
3D2IL運用中 3D2TX運用中
3D2IG運用中 泊まったホテルの横の空き地にダイポールをあげた
ヨットで来ていた、JH2WREとアイボール フィジーの高級リーゾートホテル。見にいっただけです
空港でもらったWHOのカード
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Last Update May 12,2000