同窓生 6年3組の前上昌輝くんについて  更新日 2006. 12. 16.
 
すでに新聞テレビなどの報道でご存知の方も多いと思いますが、同窓生で元6年3組の前上昌輝くん
に関する拉致疑惑?が浮上しています。正直、他人事として傍観してきた出来事に、身近な同窓生の
名前が登場し、驚きとともに改めて考えさせられています。この事に関する個人的な意見・感想は差し
控えたいと思いますが、家族の方の心情を考慮して、今まで同窓会名簿で故人としていたとこを連絡
先不明者扱いにしていこうと思います。尚、下記に新聞の切り抜きや関連情報を掲示しておきます。
 
平成14年9月25日 京都新聞より                                          
京都新聞 平成14年9月25日号
  25年前失踪、京都の前上さん 拉致の可能性確認へ
政府が認定した以外にも朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に
日本人拉致被害者がいるとされる疑惑で、25年前に北海道旅行
中に失跡した京都市左京区北白川の前上昌輝さん=当時(20)=
にも拉致の可能性がないか政府に確認を求める動きが家族から
出ている。家族は「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための
全国協議会(救う会)」を通じ、再調査を求めている。
母親のなみゑさん(71)たち家族の話では、前上さんは大学浪人中
の1977年6月から北海道を旅行。上富良野町の牧場でアルバ
イトしていたが、牧場主に「礼文島を旅行して実家に帰る」と告げ
二日後の10月22日、旭川駅に現金や荷物を預けたのを最後に
消息を絶った。
家族は捜索願を出し捜したが、手掛かりはなかった。「救う会」は
昨年三月、警察庁警備局長に前上さんら五人の失跡を通知、
拉致された可能性があるとして再調査を求める文書を提出した。
なみゑさんは「葬儀を出さず待っていたが、いてもたってもいられ
ない。(身内が拉致された疑いのある)家族が団結して政府に陳
情したい。とにかく生きていてほしい」と話している。
 
  再捜査、京都府警に要請 「拉致」で前上さんの家族
25年前に北海道旅行中に失跡した京都市左京区北白川の前上
昌輝さん=当時(20)=の家族が二十五日、下鴨署を訪れ、京都
府警に北朝鮮に拉致された可能性があるとして再捜査を求めた。
この日は母親のなみゑさん(71)が下鴨署警備課の担当者に口頭
で再捜査を求め、「国の訪朝調査団の調査対象の一人に加えて
ほしい」と要請した、という。
「救う会」は昨年三月、警察庁に前上さんの失跡事件の再調査を
求める文書を提出していた。
なみゑさんは「政府が北朝鮮に拉致被害の調査団が行く際には、
息子の名前を調査対象リストに載せて欲しい。そのためには、
警察の再捜査が必要」と話している。
昭和50年度(1975年秋頃) 
   鴨沂高校卒業アルバムより
鴨沂高校卒業アルバム
   前上昌輝くん(元6年3組)
前上昌輝(まえがみ・まさてる)さんは実家が京都市にあり、北海道
を旅行中の昭和52(1977)年10月22日旭川駅の荷物一時預かりに
ザックを預け、以来消息を絶っている。11月初旬、実家に男性の声
で電話が入った。声の主は低い声で「前上昌輝の家の者か」とだけ
尋ねた。電話に出た母親が「昌輝のことを知っているお方ですか」
と数回叫んだが、それには答えず「また電話する」と言って電話を
切った。以来手がかりは全くない。
この事件には北朝鮮による拉致と思われる要素は現在のところ
見つかっていない。ただ、時期が久米裕さんの拉致(9月19日)と
ほとんど同じであり、この時期から拉致事件が頻発している点か
らすると可能性も否定できない。
 
昭和32(1957)年7月16日生まれ
昭和45(1970)年3月 京都市立 北白川小学校卒業
昭和48(1973)年3月 京都市立 近衛中学校卒業
昭和51(1976)年3月 京都府立 鴨沂高校卒業
昭和52(1977)年10月22日 北海道旭川駅で消息をたつ、身長173cm
   「北朝鮮拉致問題で洗い直し指示」 谷垣・国家公安委員長  (平成14年10月28日)
内閣改造で入閣した谷垣禎一・国家公安委員長(京都府選出)が28日、就任後初めて京都市上京区
の京都府警本部や京都府庁を訪れた。警察庁認定以外の拉致事件について谷垣氏は記者会見で
「真相解明には(拉致と)判断する根拠が必要。他にも北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の関与なし
とは言えない事件はあり得る。各警察に洗い直しを指示している」と述べ、左京区の前上昌輝さん
(77年の行方不明時20歳)などの拉致疑惑についても調査を進めていることを明らかにした。
   平成14年11月4日京都新聞より

京都新聞 平成14年11月4日号

       右手前、母親 前上なみゑさん

 京都市下京区四条河原町高島屋前にて

 前上さん早期真相究明を!支援者ら京で署名活動
1977年9月に北海道旭川で行方不明になり、朝鮮民主
主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された可能性があると
家族らが訴えている、京都市左京区北白川の前上昌輝
さん(当時二十歳)の支援者らが、平成14年11月4日、
下京区の四条河原町で、政府に早期真相究明を求める
署名活動を行った。署名活動したのは、前上昌輝さんが
卒業した北白川小と近衛中、鴨沂高校の同級生で作る
「前上昌輝くんを救う会」(平野卓也会長)のメンバーと、
母親のなみゑさん(71)ら十数人。
会としての街頭での署名活動は初めて。
午後一時から、失跡の経緯や拉致可能性の根拠などを
書いたビラを配り、なみゑさんは「北朝鮮から息子を救
って下さい」と訴えた。署名はこの日までに約二千人分
が集まり警察庁へ提出する予定。なみゑさんは「若い人
たちも関心を持ってくれて心強い」と話している。
   拉致疑惑、政府に真相究明求める 京の前上さんの母親  (平成14年12月17日)
1977年に北海道旅行中に失跡し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致の可能性も指摘さ
れている京都市左京区の前上昌輝さん=当時(20)=の母親なみゑさん(71)らが17日、東京・永田町の
首相官邸を訪れ、安倍晋三官房副長官に真相究明などを求めた。
なみゑさんは、支援者らが集めた4万4160人分の署名を安倍副長官に手渡すとともに、真相究明に
向けた捜査の継続や拉致被害者への追加認定などを求めた。
安倍副長官は「ともに頑張っていきましょう」と答えたといい、なみゑさんは「誠実に対応していただいて
ありがたい。心配だが(昌輝さんが)頑張って生きてくれていると思っている」と話していた。
 平成15年1月10日京都新聞

京都新聞 平成15年1月10日号

  京都出身者など5人も含まれる  拉致問題、行方不明者リスト
北朝鮮の拉致問題で、特定失踪者問題調査会が10日に発表した行方
不明者のリストの中に、京都府出身者や京都で行方不明になった男女
計5人含まれていた。行方不明者の家族たちは「真相はすぐには分から
ないだろうが、生きて帰ってくることを信じています」と期待をつないだ。
北海道で消息を絶った京都市左京区の前上昌輝さん(当時20歳)の母
なみゑさん(71)は昌輝さんの同級生と一緒に自宅のテレビの前でリスト
の発表を待った。昌輝さんの名前が挙がると、「これまで疑惑だった
昌輝の件が、この発表で(拉致被害に)9分9厘近づいた気がする。
忍耐は続くけど、多くの方に力を貸していただきたい」と涙を浮かべた。
  特定失踪者リストはこちら
   「北朝鮮から救って下さい」 前上さんが京都で署名活動
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本人拉致問題で、1977年
昭和52年に旭川市で被害にあった疑いがあると、家族たちが訴えて
いる京都市左京区出身の前上昌輝さんの支援者が1月19日、京都
市下京区の四条河原町で、真相究明を求める署名活動を行った。
前上さんは、拉致被害者を「救う会」が、拉致の疑いを捨て切れない
失跡者を調査する「特定失踪(しっそう)者問題調査会」が先日発表
した40人のリストに入っている。
リスト発表後初めての署名には、前上さんの母なみゑさん(72)と、
同級生が作る「前上昌輝を救う会」のメンバー10人が参加し、「昌輝
を北朝鮮から救って下さい」と声をからした。
署名には84年に山科区で行方を絶った東山区出身の井尻恵子さん
(当時23歳)の知人も参加した。
なみゑさんは「リスト発表で昌輝のことを知った多くの方が関心を持っ
て励ましに来てくれた」と話していた。署名はすでに5万人分を超えて
いる、という。
 平成15年1月19日京都新聞

 京都新聞 平成15年1月19日号

 四条河原町高島屋前にて

   平成15年3月30日京都新聞より

京都新聞 平成15年3月30日号

 真相究明を訴える拉致被害者の支援者

     拉致解明求め署名活動
京都市内で失そうし、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)
に拉致された可能性が指摘されている中京区の井尻恵子
さん=当時(23)=の知人たちが3月30日、「井尻恵子を救
う会」を結成し、早速、政府に真相解明を求めるための署
名活動を京都市下京区の四条河原町交差点で実施した。
救う会のメンバーのほか、井尻さんが卒業した中学のPTA
や、同様に拉致の疑いが持たれている左京区の前上昌輝
さんの支援者も加わり、計10人が参加した。
チラシを配りながら「真相究明にご協力を」と呼び掛け、
署名に応じる買い物客の姿も見られた。
井尻さんは1984年(昭和59年)3月に市内で失そうした。
「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議
会」の特別調査会は、拉致の疑いがある行方不明者とし
て公表している。
    安倍副長官に調査求める 京の拉致被害者 前上さん  (平成15年5月7日)
1977(昭和52)年に北海道を旅行中に行方不明となり、北朝鮮による拉致の疑いが指摘されている京都市
左京区の前上昌輝さん=当時(20)=の母なみゑさん(72)が5月7日、東京・永田町の首相官邸を訪れ、
安倍晋三官房副長官に真相究明に向けた調査などを求めた。
なみゑさんは3万900人分の署名を安倍副長官に手渡し、昌輝さんと同様に拉致された可能性のある人
の家族らと連携した活動ができる体制づくりを要望した。
安倍副長官は「検討しなければならない」と前向きに答えたという。なみゑさんは「新たな情報は得られな
かったが、調査に尽力するという言葉をいただき感謝している」と話していた。
   京都の前上さんら参加  東京で失踪そう者調査会が説明会  (平成15年5月8日)
北朝鮮による拉致被害の可能性を調べている「特定失踪そう者問題調査会」が5月8日、東京都港区で
失跡者の肉親らを対象に初の説明会を開いた。1977年に北海道で行方不明となった京都市左京区の
前上昌輝さん=当時(20)=の母なみゑさん(72)も参加した。
全国から約約100人が出席。同調査会の荒木和博代表が活動状況を報告、拉致被害者の家族会の
メンバーや、家族会を支援する国会議員らがあいさつし、協力して真相解明に取り組むことを確認した。
同調査会が公表している失跡者の肉親らが集まったのは初めて。説明会の後、なみゑさんは「昌輝と
同じ北海道で消息を絶った人の家族とも、できるだけ多くの情報を交換し、横のつながりを強めたい」
と話していた。
  進まぬ日朝交渉にいら立ち  首脳会談1年で家族会会見
北朝鮮による拉致被害者家族会のメンバーは日朝首脳会談から
1年たった17日、東京都内で記者会見。被害者5人の子供たち
の帰国や不明者の安否情報提供に応じない北朝鮮の対応を批判
すると共に、進展が見えない日朝交渉へのいら立ちを表明した。
また次期総選挙では、拉致問題をめぐり北朝鮮への経済制裁の
是非などを問う立候補者アンケートを実施する事を明らかにした。
会見には家族会のメンバー10家族18人らが出席。代表の
横田滋さん(70)は「被害者5人が帰国してから11カ月たつが、
5人の家族の帰国は実現せず、10人についても照会に応じない」
と北朝鮮側を非難した。 事務局長の蓮池透さん(48)は「6カ国
協議後に外務省は、週単位で北朝鮮に(協議を)働き掛けていく
と言ったが、既に3週間たった」と交渉の行方にいら立ちを見せ
「小泉首相から『日本人を帰さなければ経済制裁を科す』と
はっきり言うべきだ」と注文を付けた。
 平成15年9月17日京都新聞より

京都新聞 平成15年9月17日号

   日朝首脳会談から1年、

安倍官房副長官と拉致被害者家族。

    旭川で前上さん失跡当時、日本海に不審船   (平成15年12月18日 北海道新聞より)
道内旅行中の1977年に旭川で消息を絶った京都市の予備校生前上昌輝さん=(20)=の失跡当時、
旭川に近い道北の日本海沿岸に不審船が航行していたことが、警察による当時の無線傍受記録の分析
で分かった。特定失踪(そう)者問題調査会が17日までに警察から情報を入手。警察は北朝鮮工作船
ではないか調べているという。
前上さんは1977年10月22日に国鉄旭川駅(当時)の荷物預かり所にザックを預けたまま失跡。
同調査会によると、当時の無線傍受記録などを分析していた警察が、失跡日近辺に国籍不明船一隻が
道北の日本海沿岸に近づいていたことを突き止めた。
前上さんは荷物の中に現金などを置いたまま失跡し家出などの兆候はなかったという。
前上さんの家族の要請を受け、道警などが昨年から再調査を進めている。
    左京の前上さんも「拉致濃厚」 調査会、新たに2人公表   (平成16年3月11日) 
北朝鮮による拉致問題を調査している特定失踪者問題調査会は10日、公表した失跡者のうち
1977年に行方不明となった京都市左京区の前上昌輝さん=失跡当時(20)=と1982年に不明
となった静岡県浜松市出身の河嶋功一さん=同(23)=について「北朝鮮による拉致の疑いが濃厚」
と発表した。
調査会が、拉致が疑われると判断したのは計18人。うち甲府市の山本美保さん=同(20)=は、
山梨県警が国内での死亡を確認したと発表したが、調査会や山本さんの家族は「疑問がある」と
している。調査会はまた、新たに失跡者7人の実名と写真も公表した。
調査会によると、前上さんが北海道で消息を絶ったころ、北海道近海に北朝鮮の工作船とみられる
不審船がいたという情報があり、河嶋さんは失跡前、友人に「北朝鮮に行く」と電話をしていたことが
分かったという。
特定失踪者問題のポスター
  拉致の可能性の高いと判断される失踪者 新たに発表(第4次発表)
■ 前上昌輝(まえがみまさてる) 昭和32(1957)年7月16日生
北海道富良野の牧場でアルバイトを終え京都の実家に戻る途中、昭和52年
1977年10月22日、旭川駅の荷物一時預かりに「3日間お願いします」とザック
を預け、以来消息を絶っている。本件に関しては他の理由による失踪が考え
られないこと、不審電話や失踪時近海に北朝鮮工作船と思われる船がいた
ことや旭川及び周辺地域で失踪事件が起きていることなど各種の要件を総
合的に検討して判断した。
  拉致の疑いが濃厚とされる特定失踪者のリスト(2004/3/10)
    警察庁 まだ拉致疑う事案も  (平成16年3月12日 NHKより)
北朝鮮による拉致事件について、12日開かれた衆議院外務委員会で、
警察庁の瀬川警備局長は、「これまでに認定してきた10件15人以外に
も、北朝鮮による拉致の疑いが排除できない事案はあると見ている」と
述べました。
NHKニュースより 平成16年3月12日
    特定失踪者ご家族への対応 支援室が担当   (平成16年3月21日 読売新聞より)
政府は北朝鮮に拉致された疑いを否定出来ない行方不明者とその家族への対応を、新たに内閣官房
拉致被害者・家族支援室の担当業務に加えた。
支援室の業務はこれまで、拉致と認定された十五人の被害者とその家族への支援が中心で、行方不明
者については、陳情を受け付けるなどにとどまってきた。今後、支援室は、行方不明者の家族や支援者
から寄せられる情報を警察に提供する窓口の役割なども担う。
今回の措置は、与党内から「拉致問題の全容解明に向け、行方不明者の対応窓口を政府内に設ける
べきだ」という声が高まったことに応じたものだ。北朝鮮に対し、拉致問題の全容解明を求める姿勢を明
確にする狙いもある。「行方不明者」について民間団体「特定失踪者問題調査会」には約四百人の情報
が寄せられているという。
    「特定失踪者」安否確認で明言避ける   (平成16年5月19日)
小泉純一郎首相は19日、北朝鮮の金正日総書記と22日に行う日朝首脳会談で、京都市左京区の
前上昌輝さん=失跡当時(20)=ら北朝鮮に拉致された可能性が指摘されている「特定失踪者」の
安否確認を行うかどうかについて「今は各論の指摘があっても言えない。どういう憶測を呼ぶか分か
らない」と述べ、交渉内容に含まれるか明言を避けた。
同日開かれた衆院有事法制特別委員会で、前原誠司衆院議員(京都2区)の質問に答えた。
前原議員は「前上さんの母は息子が帰ってくるまでは頑張ろうと、がんの治療を受けながら待ってい
る。特定失踪者についてもしっかり交渉してほしい」と要望した。
           
京都新聞 平成16年5月22日号 京都新聞 平成16年5月22日号 京都新聞 平成16年5月22日号 京都新聞 平成16年5月22日号 京都新聞 平成16年5月22日号 京都新聞 平成16年5月22日号
      小泉首相再訪朝、金総書記と会談   (平成16年5月22日 京都新聞より)
小泉純一郎首相は22日午前、政府専用機で平壌国際空港に到着、平壌市郊外の大同江迎賓館で、
金正日総書記と約1時間半会談した。金総書記は冒頭、「国交正常化を成功させる意思と抱負を持っ
てあらためて訪朝したことをうれしく思う」と首相の訪朝を歓迎した。首相は、拉致被害者家族8人全員
を同日中に日本に連れて帰りたい考えで、安否不明者の詳細な再調査も要求、こう着状態の拉致問題
の打開を迫った。首相の訪朝は2002年9月17日以来2回目。
もうすぐ両親に会える−。蓮池薫さん夫妻と地村保志さん夫妻の子供たち計5人が22日午後7時半前
平壌国際空港から政府専用機の予備機で両親の待つ日本に向かった。1年7ヶ月ぶりの両親との再会。
搭乗口に向かう足取りは全員、しっかりして元気そうだが、初めての日本に期待と不安が入り交じった
表情をのぞかせた。
日朝首脳会談で曽我ひとみさん(45)=新潟県佐渡市=の家族来日を実現できず、安否不明の拉致
被害者に関する新たな情報も引き出せなかったのを受け、拉致被害者家族会のメンバーは22日夜、
小泉純一郎首相に「プライドはあるのか」と厳しい批判を浴びせた。首相は「すべての責任はわたしに
ある。批判は甘んじて受ける」と述べた。
      歯がゆい 拉致の疑い濃厚 前上さんの母     (平成16年5月23日)
昭和52(1977)年に北海道旭川市で失踪し、特定失踪者問題調査会が「拉致の疑いが濃厚」として
リストに挙げている京都市左京区出身の前上昌輝さん=当時(20)=の母なみゑさん(73)は22日、
小泉首相の訪朝結果に落胆した様子で「結果はあらかじめ織り込み済みだったのではないか。
小泉首相は最低限のことをしたとしか思えない」と話した。
北朝鮮による再調査の対象が、安否不明の拉致被害者10人にとどまった結果を受け、「約300人
もの特定失踪者がいるのに、なぜ首相は会談で一言も触れなかったのか」と強く批判。
「日本政府が認定する拉致被害者の再調査の約束をとったといっても、その他に拉致被害を訴える
私たちのようなケースについてはただしたのか。もっと踏み込んで欲しかった。いつまでたっても歯が
ゆいばかりです」と、声を落としていた。
さらに「まるで無視されたような気持ちで本当にがっかりしている。昌輝の問題については、今回の
訪朝では何も期待が持てなかった」と失望の色を浮かべた。
   曽我さん一家が再会 1年9カ月ぶり  (平成16年7月9日)
北朝鮮による拉致被害者曽我ひとみさん(45)と夫ジェンキンスさん
(64)、長女美花さん(21)、二女ブリンダさん(18)の一家四人は九日
一年九カ月ぶりにインドネシアで再会した。
ジェンキンスさんら三人は平壌から日本政府のチャーター機で同日
ジャカルタ郊外のスカルノ・ハッタ国際空港に到着。
当分はジャカルタ市内のホテルで暮らし、曽我さんが希望する日本
永住に向けて話し合う。
                 (平成16年7月10日 京都新聞より)
拉致の疑いが濃厚とされる前上昌輝さんの姉、前上典子さん(48)は
「拉致家族の帰国や再会が実現し、一定の前進は見えるが、それで
一段落してしまった感がある」と指摘する。
九日には曽我ひとみさんと家族がインドネシアで再会したが「北朝鮮
への食糧支援を決めるなど、政府は国交正常化のために問題終息
を図っているよう。事態は北朝鮮ペースで進んでおり、弟のケースは
うやむやにされてしまうのではないか」と懸念する。
    曽我さん一家が帰国         (平成16年7月18日)
インドネシアで再会した拉致被害者曽我ひとみさん(45)一家が18日
日本政府のチャーター機で羽田空港に帰国・来日した。
夫ジェンキンスさん(64)は病気治療のため東京都内の病院に直ちに
入院。曽我さんと長女美花さん(21)、二女ブリンダさん(18)が病院で
当分付き添う。4人は日本永住に向け新たな生活をスタートさせた。
姉妹は、胸に北朝鮮のバッジではなく、拉致問題解決を願うブルー
リボンをかたどったブローチを着けていた。
  
  
  前上さん母親も告発状を提出 京の拉致可能性不明者  (平成16年9月28日 京都新聞より)
北朝鮮による拉致の可能性が高いと判断された10人の家族らが28日、刑法第226条=国外移送目的
略取の疑いで警察に一斉告発した。
27年前に失跡した京都市左京区の前上昌輝さん=当時(20)=の母親なみゑさん(73)も京都府警に告発
状を提出し、記者会見をして「大きな進展を願う」と期待を述べた。
告発状によると、前上さんは大学浪人中の昭和52(1977)年10月22日、北海道旅行中に旭川市で消息を
絶った。当時の状況から、家出や自殺、事故が理由とは考えにくく、特定失踪(しっそう)者問題調査会は
拉致の疑いが強いとして名前を挙げていた。
京都市中京区の京都弁護士会館で会見した前上なみゑさんは「はがゆい思いをしてきたが、多くの人の
協力で告発までこぎつけた。あの子にまたきっと会えると思う」、「もういっぺん、勇気を持って一生懸命
待ちます。どうぞ皆さん、助けてやって下さい。お願い申し上げます。」と話した。
     総合力挙げて追加認定を 北朝鮮拉致で警察庁長官       (平成16年9月30日)
漆間巌警察庁長官は30日の記者会見で、政府が認定している北朝鮮による拉致被害者10件15人
以外の行方不明者について「総合力を挙げて追加認定できるような形に持っていきたい」と述べ、積極
的に捜査していく意向を示した。
漆間長官は「苦労しながら10件15人を認めてきた。(拉致は)まだあると思う」としながらも、「間違って
しまったら北朝鮮から大反撃を食らう。慎重に捜査しないといけない」と認定の難しさをのぞかせた。
拉致の認定については(1)北朝鮮の国家的意志があった(2)本人の意思に反して連れて行かれた
(3)北朝鮮に連れて行かれた−−の解明が必要と指摘。
「捜査している警察本部で情報を共有し、警察庁がイニシアチブをとっていきたい」と話した。
  前上昌輝さんのデータ訂正について   (平成17年1月7日 特定失踪者問題調査会ニュースより)
昭和52年に旭川で失踪した京都市出身の前上昌輝さんについて、これまで報じられてきた失踪日付
が間違っていたことが分かりましたのでお知らせします。
もともと、失踪日は9月22日となっており、これはご家族の作成された資料をもとにしていましたが、
正しくは10月22日でした。
この種の訂正はときどきあり、通常は特別お知らせせずに処理しているのですが、前上さんの場合は
拉致の頻発している時期であり、日付が特別な意味を持つ可能性もあるのでお知らせしておきます。
ちなみに鳥取県の松本京子さんの失踪はこの前日、10月21日です。
 京都市議有志40人、拉致議連結成へ  横田夫妻招き講演会も  (平成17年1月8日 京都新聞より)
京都市議会の議員有志が、北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決に向け、独自の議員連盟を結成す
ることが8日分かった。2月18日に発足式と横田めぐみさんの両親の滋、早紀江さん夫妻を迎えた講演会
を開く。地方議会での拉致議連結成は全国的に珍しく、府内では初めてという。
参加を表明しているのは、自民、公明、民主・都みらいの与党会派の約40人。横田さんの母親、早紀江
さんが堀川高(中京区)卒業生で、拉致の可能性もあるとみられる前上昌輝さんも左京区出身(鴨沂高校
卒業)であるため議連を結成し、早期解決に向けて活動することになった。
定例市議会開会予定日の2月18日に議連発足式を行い、合わせて横田さんの両親による講演会を開催
する。講演会には前上さんの家族も参加する予定。
呼びかけ人の1人、加藤盛司議員(自民)は「京都市議会だけでなく府議や市町村議にも参加を呼びかけ
活動の輪を広げたい」と意気込んでいる。
堀川高同窓生らでつくる「横田めぐみさん等被拉致日本人を救出する京都会」の中村喜代治会長は「府内
に拉致議連はなく、かねがね議会の力添えがほしいと思っていた。国への意見表明と世論の喚起に期待
し ている」と話している。
拉致議連は、国会で超党派の議員が結成しており、地方でも福井県議会などにある。新潟県では、自民・
保守系の県議と市町村議が、同様の組織を結成している。
   京都市会「拉致議連」が設立総会 横田夫妻ら支援訴え 
京都市議会の与党会派の議員ら46人による議員連盟「北朝鮮に
拉致された日本人を救出する京都市会の会」の設立総会が18日、
中京区内で開かれ、拉致被害者の早期帰国や真相究明に向けて、
今後の議会活動を進めることを誓い合った。
記念講演会には、横田めぐみさんの両親の滋さん、早紀江さんらが
出席し支援を呼びかけた。
総会では、会長に就任した加藤盛司市議(自民)が「全国には拉致
された人の帰国を待ち望んでいる家族が多い。会設立を契機に世
論を高めたい」とあいさつ。「日本人拉致はわが国の主権の重大な
侵害。解決に向け真しに取り組む」との大会アピールを採択した。
続いて開かれた講演会には、横田滋さんと堀川高(中京区)卒業生
の早紀江さん、拉致の可能性があるとされる前上昌輝さんの母なみ
ゑさん(左京区)らが出席した。
約200人の聴衆を前に、滋さんが「国民が関心を持つことが、拉致
問題解決の最大の力になる」と支援を呼びかけ、早紀江さんも「小泉
純一郎首相は対話が大事だというが、制裁も対話のひとつ。この1、
2年が正念場。解決まで戦い続ける」と力を込めた。
前上なみゑさんは総会後、「市議会から大きな力を貸してもらえるこ
とになった。私ももう一度がんばる」と決意を新たにしていた。
総会に先立ち、同会のメンバーと横田さんらは桝本頼兼市長を訪問
桝本市長は「体を大切にして良き日のためにがんばってほしい」と
激励した。
平成17年2月18日 京都新聞より
 
 
京都新聞 平成17年2月18日号
 
記念講演会で支援を訴える
横田さん夫妻(京都市中京区)
 
    特定失踪者を調査 政府間協議で北朝鮮       (平成18年2月9日 京都新聞より)
北京で8日まで行われた日朝政府間協議で、北朝鮮側が拉致された疑いの強い「特定失踪者」について
日本からの関連情報提供を条件に調査すると答えていたことが9日、分かった。
梅田邦夫外務省アジア大洋州局参事官が拉致被害者家族会に説明した。
日本は拉致問題をめぐる協議で、36人の特定失踪者の名前を挙げて情報の提供を求めた。
政府は関係省庁間で協議した上で、関連情報を北朝鮮に提供する考えだ。
また、北朝鮮側は日本が引き渡しを求めている容疑者のうち工作員金世鎬(キムセホ)容疑者について
「このような人物は知らない」と述べたものの、関連情報の提供を条件に人物特定のための調査を行うと
答えた。
    特定失踪者の情報提供 外務省、北朝鮮に調査要求   (平成18年4月1日 共同通信より)
外務省は31日、2月の日朝政府間協議で日本の情報提供を条件に、北朝鮮が政府認定拉致被害者以
外の「特定失踪(しっそう)者」らについて調査する意向を示したことから、中国の大館経由で、30数人の
関連資料を渡し、早急に調査するよう要求した。
同時に拉致被害者、久米裕さんの拉致容疑で日本が身柄の引き渡しを求めている北朝鮮工作員金世鎬
容疑者についても、容疑事実などの資料を渡し、調査を求めた。
これに対し北朝鮮側は「本国に報告する」と答えるにとどまった。
外務省によると、提供したのは特定失踪者らの氏名や、失踪時の住所、当時の状況などを記した資料。
民間団体「特定失踪者問題調査会」が認定し、拉致された疑いが濃厚とする34人は全員含まれている。
拉致の疑いが濃厚な特定失踪者の京都市左京区出身の前上昌輝さん=当時(20)=の問題も前進する
ことを期待します。
    大阪集会での特定失踪者ご家族の訴え
大阪ブルーリボンの会の大阪集会が9月10日に開催された。
この集会に初めて関西の特定失踪者4名のご家族が登壇され、
約700人の来場者が真剣に耳を傾けた。
秋田美輪さんの父正一郎さん、福山ちあきさんの母はるみさん、
賀上大助さんの母文代さん、前上昌輝さんの母なみゑさんらが、
娘や息子の失踪当時のいきさつを話されると、会場内はあらた
めて知る拉致の残酷さに静まり返った。
前上なみゑさんの訴えです。
「今日は大勢のみなさんにご支援を頂き、ありがとうございます。
家族会及び、特定失踪者の会のみなさまには、いつもお世話に
なっています。息子は、失踪からもはや29年の月日がたってし
まいした。私は、二年前から、体調を崩しまして、入退院を繰り
返して、皆様と共に活動をすることもままならず、心苦しい日々を
送っております。皆様方のご厚情にすがりまして、1日も早く解決
の日が来てくれますことを、祈るばかりでございます。こうして、
大勢の皆様のお力を借りなかったら、なんにも解決しないと思い
ます。どーぞ、これからも、みなさん、どーぞ、応援して、救って
やってください。お願い申し上げます。」
     (平成18年9月10日)

  病気をおしてお話になるお母様の訴え

 前上さんの早期帰国を訴え 拉致被害者支援団体ら京で集会 (平成18年12月16日京都新聞より)
北朝鮮による拉致被害者とされる京都市左京区出身の前上昌輝さん=当時(20)=の支援団体が16日
同区で集会を開き、早期帰国への願いを新たにするとともに、拉致問題の解決を訴えた。
全国の拉致被害者の家族や支援者が国内約30カ所と米国で一斉に実施したアピール行動の一環。
前上さんの同級生らでつくる「前上昌輝を救う会」(左京区)が主催し、拉致被害者 横田めぐみさんの母
早紀江さんが通っていた堀川高の同級生らでつくる拉致日本人を救出する京都会(山科区)も参加した。
救う会の平野卓也会長方に支援者や前上さんの家族ら16人が集まり、前上さんら拉致被害者の写真
を手に「家族を帰せ」「友人を帰せ」などと声を合わせた。
前上さんの母なみゑさん(75)は「多くの方の支援があるのになかなか解決しないのが悔しい。1日も早く
会いたい」と話し、年内に再開見通しの六カ国協議に強い期待を示した。
前上さんは1977年10月にアルバイト先の北海道から左京区の自宅に帰る途中、消息を絶った。
民間の特定失踪(しっそう)者問題調査会が2004年に「拉致の疑いが濃厚」と発表している。
 
 
 
   「前上昌輝くんを救う会」    
「前上昌輝くんを救う会」では、他の被害者の方々と同様に、一日も早い真相究明を望んでいます。
拉致の疑いのある失踪事件についての再捜査に、より一層の進展を促すため、署名にご協力お願
い致します。下記項目をクリックして頂き、会の趣旨に賛同いただける方、署名にご協力いただける
方は、そのページをそのまま印刷し、ご使用下さい。
  現在、「署名活動」は休止しています。
  ≪ 1 ≫ 「救う会」について
  ≪ 2 ≫ 京都にも拉致被害者が!
  ≪ 3 ≫ 署名用紙
現在、「署名活動」は休止しています。   
 
前上なみゑさん(母親)が書かれた、「 昌輝よどこにいる 」は、下記項目をクリックして下さい。  
行方不明前後の詳しい状況から、現在に至るまでの捜査状況や心境などが記されています。
   
   
 【 関連情報のホームページ 】  
   特定失踪者問題調査会  http://www.chosa-kai.jp/
   救う会全国協議会  http://www.sukuukai.jp/
   電脳補完録(拉致ニュース)  http://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/
   京都新聞(拉致問題)  http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/kanren/2004houcho/index.html/
   内閣官房・日本人拉致問題  http://www.rachi.go.jp/
   アニメ「めぐみ」(政府テレビ)  http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg1754.html
   警察庁(拉致容疑事案)  http://www.npa.go.jp/keibi/gaiji1/index.html
   拉致問題・掲示板  http://6609.teacup.com/ratimonndai/bbs
   ブルーリボン運動  http://www.nippon-blueribbon.org/
   
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