皆様
日頃は京大植物園を考える会の活動にご協力いただきありがとうございます。
京大植物園を考える会は2002年に行われた植物園環境整備における樹木伐採がきっかけとなり、植物園のあり方について様々な立場から自分自身の問題として考え、話し合いたいという趣旨のもとに創設され今日にいたりました。
その間、シンポジウムや当局への提言、運営に関する数々の申し入れを行って参りました。またそれらの活動と並行して、植物園を多くの人に知ってもらうため、毎月観察会を続けて参りました。8年余り毎月続けた観察会は、この7月の観察会で100回を数えることになりました。会としては100回の観察会を一区切りとし、今後の活動のあり方を再度検討してみたいと考え、観察会の終了を決めました。
これまで動植物のみならず、植物園に関わる様々なテーマで行われた観察会は、毎回専門家の方にガイドをお願いし、学内だけでなく、遠くから楽しみに参加される方々も定着していました。
しかしこの8年余りの間に多くの変化もありました。活動を支えてくださった院生の方々が就職や仕事で京都から去り、また職員たちも定年を迎え、このまま観察会を継続するのは難しい状況になっています。
100回まで続けてこられたのは、積極的にボランティアとしてガイドを引き受けてくださった人たちだけでなく、毎回観察会を楽しみにしてくださった方々がおられたからに他なりません。
これまでは気にもとめずに過ごしていた生き物たちと出会い、専門家の説明を聞くことで、毎回新しい発見があり、これまでとは違った考え方ができるようになったという意見も多く寄せられています。観察会を継続してみて「身近な自然や多様な生き物の存在に気付くということが観察会の機能であること」また「地域の方々に憩いと学びの場を提供すること」の重要性を実感しております。
今後の観察会については、会とは別に、観察会継続を強く希望しておられる学外の方も交えての新しいメンバーで観察会開催を模索しており、この4月より発足しました理学部社会連携室への共催を申し入れる動きもあります。
ただ私ども会の事務局を担ってきた者としては、新たな計画からは退き、これまでの資料のとりまとめ作業に着手し、可能な範囲で記録を残しておきたいと思っております。
会として観察会の開催については終了する、ということでご理解いただければ幸いに存じます。
以上遅くなりましたが、ご報告いたしますとともに、皆さまからご意見やご感想をいただければたいへんありがたく心強いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
2011年8月10日
京大植物園を考える会事務局